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WEB連載「飲食店経営」共同企画「ほめ育」のススメ

 


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第10回 やがて日本で定着するアメリカ型の人材育成法

今回は、私のアメリカでのコンサルティングを題材に、両国の人材育成の違いと、今後、日本のリーダーに取り入れてほしいマネジメント方法を、お伝えします。キーワードは「KGI」「KPI」です。

飲食店に限らず、リーダーの立場にいる人たちの悩みは「売上げ」と「人材育成」です。これに関して、国境はないと私は考えています。

役割と達成度を重視するアメリカ型の雇用環境

実際に私がアメリカで関わってきたリーダーたちの中で、特に「大黒家ラーメン」「焼き鳥グラッド」「Torihei」のような日本から海外出店をして店長になった人たちも、全員がこの悩みを抱えています。ただ彼らは言います。「日本の従業員は本当に素晴らしい」と。

例えば、お店の中でどこかのポジションが忙しく、どこかのポジションが暇だったとします。日本であれば、誰かが「手伝ってあげて」と言えば手の空いた人がすぐに駆けつけ手伝ったりすると思います。しかしアメリカで同じことを言うと「いや、僕の仕事はこのポジションなので」と断られてしまいます。

例えば、スタッフが素晴らしい行動をして店長がそれをほめたとします。日本だったら、ほめられたスタッフは照れながら「ありがとうございます。頑張ります」となるでしょうが、アメリカでは「時給を上げてください」となるのです。

これは悪いことではありません。彼らは日本のように“時間”で雇われているのではなく“役割”で雇われているので、自分のポジションの仕事がきちんと達成できていればそれでいいのです。時給に関しても、向こうは行動基準と給与が連動している場合が多いので、「行動してほめられた=いい査定をもらった」という判断になります。

サービスに関してもそうです。目配り、気配り、心配りといった日本式の「おもてなし」は海外では通用しません。

「もし、自分がされたら嫌だと思うことをやらないように、お客さまの気持ちになってサービスを心掛けましょう」と説明をしたとしても、「私が生まれ育ったところではこれがスタンダードです」と言われてしまいます。

日本の風土や暗黙のルールしか知らないリーダーにとって、これらはかなり衝撃的なことです。これまで日本で当たり前だったことが向こうでは通用しないのです。毎日、頭の中でエラーが起きるような日々を送っています。

ですから、日本から海外に出たリーダーたちは、みんな一様に私にこう言います。

「原さん、日本のスタッフたちは本当に素晴らしい。抱きしめてあげたい」

日本とアメリカのマネジメントの違い

行動基準を示し給与と連動させて評価

今、この海外の波が日本にもやって来ようとしています。労働者に占める外国人の割合はどんどん増えていくでしょう。日本人でも、これまでの人材育成の方法が通用しない世代が社会進出してきます。同じ日本人同士であっても「おもてなしの心」が通用しない可能性が出てきているのも事実です。

「考え方を伝える方法」では求める人材を育成することが難しくなっていく中で、これからのリーダーは海外式のマネジメント方法を取り入れていかないといけない時代になりつつあるのです。

海外式のマネジメント方法には、「KGI」「KPI」といったものがあります。「KGI」とは「重要目標指標」で、「KPI」とは「重要業績指標」を意味します。詳しくは拙著『売上げが上がるほめる基準』を参考にしていただきたいと思います。

要するに上司は売上げを上げるための行動や目標(ゴール)を部下に対して設定し、部下は上司からの期待に業績(=パフォーマンス)で応えるのがこのマネジメント方法です。

上司は目標を設定するわけですから、「お客さまの気持ちになって~」という抽象的な言葉ではなく、具体的な行動で部下に示さなければいけません。行動を設定してもらうことで部下は自分が何を期待されていて、何をすれば成果として見てもらえるのかが明確になります。あとは行動して、結果を出すだけです。

もちろん、上司は行動した部下をほめなければいけませんし、同時に行動しなかった部下は徹底的に叱らなければいけません。ただし、ほめるのも叱るのも、明確な基準を持って、その行動に対して行われないといけないのです。

「KGI」や「KPI」をいきなり導入することは難しいかもしれません。しかし「行動」に変えることで「悩み」は消すことができます。人材育成の悩みも、行動に落とし込んで実践させることで解消できます。

「ほめ育」のツールの一つ「行動チェックリスト」を導入することで、今後ますます変化する日本のマネジメントに、対応していかなければいけないリーダーたちの悩みを解消できます。

アメリカでは「KPI」が給与と連動していたり、採用・解雇の基準として導入されています。今の日本では考えられないことかもしれませんが、今後、日本もそうなっていく可能性はあります。

それがいつ来ても大丈夫なように、新しいマネジメントの方法をこれからのリーダーは意識しておかなければいけないと考えています。

 

【今月のポイント】
もう「考え方」では通用しない時代。これからの人材育成は「行動」を共通言語にしていかなければ対応できない。そのためにアメリカ式マネジメント「KGI」「KPI」を取り入れる。

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